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2012年8月18日 (土)

クオータ制が十分に機能しないのは?

クオータ制(quota system)という言葉をご存知でしょうか?

公的な機関や団体において、その執行に関する議決権を持つ人たちの構成員が、男女の一方に偏らないよう、最低比率を定めて、割り当てをすることです。

実は、私がどこかの団体の規約原稿を作る際に、原則としてこのクオータを必ず取り入れています。「男女一方の性が、役員の○%未満であってはならない」とかいう具合に。

しかし、実際の運用となると、なかなかうまくいきません。なぜでしょうか。

・企画段階でツブされてしまう。「頭の固い男性たち」から反対が出て、規約そのものに盛り込むことができない。

・せっかく規約に入れても、役員選出母体集団の男女比が偏っていると(おもに男性が圧倒的に多い団体ですが)、現実問題として女性役員を選出すること自体が難しい。また、ある集団からは決まって男性が、別の集団からは決まって女性が選出される(たとえば医師と看護師の場合など)ようなことになってしまい、合議体において代表する利害の分野が、男女によって偏りができてしまう。

・選出母体集団の男女比が均衡していても、従来男性が圧倒的な優位を占めていた組織・合議体で、女性が対等に意見を述べていくことが難しい。クオータを重視することでシステムに不慣れな女性が役員に選出されると、かえってクオータがめざす本来の役割を発揮し得ないことがしばしば起こる(男性側の意向を実現させるために女性役員が使われてしまうなど)。

難しいものです。世界諸国の中でも、女性の国会議員の数は下位から数えたほうが早い日本では、すぐに現状を打破していくことは厳しいかも知れません。長い期間をかけて、男女双方の意識を変えていくしかないのでしょう。

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