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2012年12月16日 (日)

二十四史の面白さ(2)

二十四史は、通史と断代史との二種類に分類されます。複数の王朝を縦断して記述した史書が通史であり、一つの王朝だけを区切って記述した史書が断代史です。『史記』『南史』『北史』『旧五代史』『新五代史』が通史であり、他は断代史となります。

また、成立事情はそれぞれ異なりますが、南北朝から五代までは、同じ時代を扱った史書が二つずつ並立しています。『宋書』『南斉書』『梁書』『陳書』と『南史』、『魏書』『北斉書』『周書』『隋書』と『北史』、『旧唐書』と『新唐書』、『旧五代史』と『新五代史』という具合です。特に、先に書かれたほうでは王朝滅亡から近過ぎたため、権力者に遠慮して記載できなかったことを、あとから書かれたほうには記載されている事実もあり、両者を比較することが貴重な史料批判、考証となっています。

分裂時代については、史書によって記載方法が異なります。

『三国志』では魏の君主が正式な「皇帝」とされながら、現実には蜀漢と呉とがそれぞれ対等の王朝として記載されています。

『晉書』には五胡十六国が巻末に「載記」としてまとめられています。

南北朝時代の正史は、分裂していたそれぞれの王朝ごとに編集されています。

『旧五代史』には地方政権である十国が「世襲列伝」「僭偽列伝」の中に記載されていますが、『新五代史』の場合は諸侯の伝記に当たる「世家」としてまとめられています。

10世紀にタングート族が建国した「夏(西夏)」の歴史は、同時代の『宋史』『遼史』『金史』中の「列伝」として記載されており、独立の正史は作られていません。

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