ヴェルディ歌劇の面白さ(1)
20日(水)東京の新国立劇場で歌劇「アイーダ」を鑑賞。ワーグナーばかり観ていた私にとっては、これがヴェルディ初体験なのです。
指揮はミヒャエル‐ギュットラー(敬称略、以下同)、演出はフランコ‐ゼッフィレッリ。キャストはアイーダがラトニア‐ムーア、ラダメスがカルロ‐ヴェントレ、アムネリスがマリアンネ‐コルネッティ、アモナズロが堀内康雄、ランフィスが妻屋秀和、エジプト王が平野和。
グランド‐オペラの完成品とされる「アイーダ」ですが、この演出は豪華絢爛で、特に第2幕第2場の凱旋の場面は、会場を揺り動かすようなアンサンブルが圧巻でした。ムーアのタイトルロール歌唱も見事の一言。
ゼッフィレッリ演出の「アイーダ」は2006年ミラーノ‐スカラ座のDVDを持っていますが、それと比較すると、少し工夫を加えている面があったようです。
たとえば、第1幕の冒頭、アムネリスがラダメスに近寄る場面、アイーダが登場する前に、ラダメスのほうがアムネリスを抱き寄せてキスをしています。あるいはこの時点でラダメスが「二股愛」だったことを匂わせているのかも知れません。しかしアムネリスが「権力」に近づいていくに連れ、ラダメスは嫌気が差してしまい、アイーダのほうに惹き寄せられることになったのかも。
注意深く観察すれば、ほかにもあるでしょう。もっとも、「アイーダ」の台本はあまり人間的な深みのあるドラマではないので、演出で工夫できる部分にも限りがあるとは思いますが。
ところで、この鑑賞の「副産物?」で、アレルギー性の咽頭炎になってしまったようです。自分の体質に加え、当日の東京の空気が良くなかったのか? 西の国のほうから吹いてきた風の影響もあるでしょうけれど。・・・まあとにかく、三日ほど高熱が出て仕事がはかどらず、今日も喉の痛みが退かないので、家でおとなしくしている状態です。
(次回は4月1日ですので、そのつもりでお読みください^o^)
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