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2013年8月23日 (金)

口のきき方で介護を変える!(1)

一昨日、いつも通っている鍼灸師さん(看護師さんでもあります)のところで、マッサージを施療してもらいました。私は肩こりが著しく、本当は最低でも月一回行きたいのですが、それだけの収入がないので(涙)、5~7週間に一回のペースになっています。

さて、施療中に鍼灸師さんと話していて、「最近はあいさつの一つもできない介護職員が増えた」という話題が出ました。この方はいくつかの施設とリハビリの契約を結んで訪問し、ニーズを持つ利用者に施療+リハビリを実施しているのですが、行き先の施設の職員の中に、主任クラスでさえ、「こんにちは」などの基本的なあいさつができない人が、何人もいるというのです。来客を見かけてもどこのどなた様かわからない新人職員ならともかく、定期訪問者とは何度も顔を合わせているはずの責任者クラスが、そんな体たらくでは、その施設のレベルが知れてしまいますね。

私の周囲にも、マナーというより話し方ができていない職員が少なくありません。利用者に対して、家族に対して、あるいは事業者同士で。些細な言い間違い、的確な表現がすぐ出てこない言い淀みや、ブロークンな言葉遣いなどは、もちろん私自身にもよくあることで、お互いさまですが、それ以前の「口のきき方」ができていないのでは、介護業界全体が市民から低い評価を受けてしまいます。介護業界職員の多くは、自分が言われる側であれば不快になるという想像力さえ、働かないのでしょうか?

一般企業の間では、「口のきき方」の問題は若い人たちだけの課題のように言われています。介護業界では、と言うよりもっと広く、保健・医療・福祉業界では、そもそも、話し言葉のマナーなど何も教えてこなかった医療機関や福祉施設が多かったのです。医療技術、福祉(相談援助)技術、介護技術が先にあって、患者・利用者がサービスを受益できればそれで良し、としてしまう感覚。これが業界の多くの指導者を誤らせ、基本的な社会人としての振る舞いができない職員を多数作りだしてしまったと言うことができるでしょう。すなわち、業界を通しての教育研修システムの課題。世代の問題ではありません。

私は「専門バカ」になることの価値を否定するものではないのです。話し方が横柄だったり粗雑だったりする業種、たとえば一部の技能職の人たち(いわゆる「職人肌」)の中には、言葉遣いは低レベルでも仕事はしっかりやる人が大勢存在します。しかし、その人たちの多くは直接的には「モノ」を扱う仕事。介護関係の業種はヒューマン‐サービス、すなわち「人」に直接向かい合う仕事です。ケアマネジャーなどの相談援助職しかり、医療職しかり、リハビリ職しかり、介護職しかりです。どの職種を切り取って考えても、コミュニケーションの最大の手段である「口のきき方」が低レベルであって良いはずはありません。

「実るほど頭(こうべ)を垂れる稲穂かな」という言葉をご存知でしょうか? 人間として豊かな、すぐれた品格の人物ほど、言葉遣いが丁重で姿勢が低いという意味を表します。私は宮仕えのとき、認知症が進んでいた一人の利用者の方からこの言葉をいただいたことがあります。

(続く)

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