口のきき方で介護を変える!(3)
(前回から続く)
この新刊書については、正月明けから「3月末発刊」と予告していたのですが、世に出るのが5か月も遅れてしまいました。皆さんにお詫びしなければなりません。
それというのも、元原稿を出版社側が閲読したところ、「内容がケアマネジャー向けに偏り過ぎている」という結論になり、大幅な書き直しをしなければならないことになったからです。その間、5~6月には本業の繁忙期にさしかかり、8月には会社の決算書提出と時期が重なったこともあって、最終的な脱稿が遅延を余儀なくされました。
結果として、広く介護従事者全般に参照していただける内容に仕上がったので、改作して良かったと考えています。なお部分的にはケアマネジャーや相談援助職向きの節もあります。私自身がケアマネジャー、あるいはソーシャルワーカーとして仕事をしてきましたから、その立場で「支援者」として話している事例が結構あります。また、「話し言葉」を扱った書籍なのですから、実際に介護されている家族や、その人たちの近くにいる一般の方々にも活用していただきたいと希望しています。
ここで扱った事例は、自分の身内を除けば、原則としてすべて架空事例・加工事例です。類似の2~3事例を合成したものが一番多いですね。たとえば家族設定はAさんで会話の流れはBさん、疾患はCさんで場面設定はDさんで会話の流れはEさん、といった具合です。何しろ27年間で400家族以上を「支援」の対象としてきましたから、類似した会話・やりとりの場面はいくつも経験してきました。誰か一人、一家族を特定できるものでは決してないことを、ご理解ください。
実は、私は口下手です。ですから同書に掲げた会話事例は、「何とかコミュニケーションを円滑にしたい」という「話下手の苦労」から生まれた成果だと言えます。実際に私と話した人からは、話し方は丁寧だが結構ストレートな物言いをする人だ、との評をいただくことがあります。繕ったり、ごまかしたりしていても、表現がヘタクソな自分の前では物事が進展しないという反省から、核心に斬り込んでいく話し方が、自然に身についていったような面があります。
(次回へ続く)
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