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2015年11月17日 (火)

介護離職についての考察(1)

安倍内閣が新・三本の矢(強い経済、子育て支援、安心の社会保障)なる方針を打ち出し、それぞれの目標として、「GDP600兆円」「出生率1.8」「介護離職ゼロ」を目標にしている。その具体策として、介護福祉施設の新設を提示している。

先日、中日新聞から電話取材があったため、「ハコモノだけ増やしても無意味」「離職率低下策を根本から推進する必要」などと述べておいた。発言要旨の骨子だけであるが、翌日の朝刊に掲載された。

取材のときには少々アルコールが入っていたこともあり、適当な受け答えになってしまったかも知れない。しかし、介護離職問題は、あまりにも主題が大き過ぎて、一筋縄でいかない代物である。以前のエントリーで述べた「部分的介護就労」とも関連する話だ。

新刊『これでいいのか?日本の介護』では、紙数の関係もあり、介護離職に関する主題を割愛してしまったため、このブログの中で、これから何回かに分けて語ってみたい。

まず、私自身が「介護離職」とまではいかなくても、親の見守りのために仕事の縮小を余儀なくされている人間であることを明言しておこう。詳しくは「30年の思い(3)」をお読みいただきたい。一言で表現すれば、家族環境に由来する制約によって、仕事に十分な力を割くことができない状態が、私にとって「他人事ではない」ということだ。

さて、その状態は、実は高齢者の介護や見守りをする場合だけではない。育児中の親、おもに女性が、まさに「育児離職」の状態になっている。これもまた家族環境に由来する制約に違いないのだが、なぜか「育児離職」なる言葉は社会問題用語としてなじみのない言葉である。私は子育て経験がないので、この育児離職、ないし育児に伴う仕事の縮小を経験したことがないのだが、内閣の二本目の矢に直結する大きな課題である。

育児離職をどう捉えるのか? 介護離職を考える前に、この辺りから説き起こしていく必要がありそうだ。

ここから、他の記事を間に挟みつつ、続く考察(2)以降で、介護離職と育児離職とを比較してみたい。

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コメント

粟倉先生、こんにちは(*^-^*)

介護離職、今でも十分 窮状にあると思いますが
これからさらに 深刻度を増していくのでしょうね。

私自身は、これまで家族の介護とは無縁の生活を
送ってきましたが、ここ3週間ほどで 状況が変わり、
介護しながら生活することの大変さを 垣間見ました。

さて、「 これでいいのか?日本の介護 」について、
先日 第1回目を読み終わりました!( 結局 楽天で
注文したところ、一週間程で 手元に届きました^_^ )

前回の実用書とは違って、今回のご著書は、
30年のキャリアに裏打ちされた 提言の数々を
忌憚なくおっしゃられており、これからの時代を
担うものとして、大変考えされられる内容でした。

一方で、" こんなマネージャーには… "や、
" 地域囲い込み…"などは、粟倉先生ならではの
ユーモア溢れる表現力で、介護従事者でなくとも
状況がイメージしやすく、大変参考になりました。

まだ 一通り読み終えたところですので、これから
ことあるごとに読み返しつつ、今後 いかに行動に
つなげていくべきか、考えていきたいと思います。

[ 追記 ] 「 多様性の街 」の記事について、
私がよく県外の人に言われるのは、浜松
って風強くない!?(@ ̄□ ̄@;) 」です。笑

中山さん、こんばんは。
コメントへの対応が遅くなってしまい、申し訳ありません。

今回の著書はかなり「キワモノ」の部分がありますから、
読む人によっては違和感を覚えるかも知れませんが、
私のほうは善意に満ちて(^o^;)いますので、ご了解ください。

お身内に介護を必要とされる方がいらっしゃるのでしょうか。
多少なりともご自身で経験されると、現実の厳しさがわかります。
ご相談などありましたら、遠慮なくしてくださいね。

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