当家の介護状況・続報
先に、1月下旬から自分の母親(90)が要介護状態になったことを述べたが、その後の経過を報告していなかった。
結論から言えば、いま何とか仕事と介護との両立ができている状況である。
3月8日に至って、「要介護3」の結果が出た。これは織り込み済みであった...と言うより、一次判定の項目をシミュレーションソフトに入れてみたら「要介護4」だったが、認定調査項目のうち、○を付けるべき番号が重いほうか軽いほうかどちらとも言えないボーダーラインの部分で、来宅した調査員が重いほうに付けて特記事項に付記した項目がいくつか存在したので、おそらく下方修正されると踏んでいたのだ。
したがって、実際に利用していた介護サービスは、要介護3の限度額までは達せずに、少し内輪で収まる分量だったのである。
加えて、母がADL(=日常生活動作)の回復途上であるため、不要なサービスは削減する方向で調整を進めた。本人が独力でポータブルトイレを使用できるようになり、一人で家に居られる時間が長くなったので、私が週五日間フルに働いても、おおむね母の介護が可能な体制を整えることができるようになった。
いま、母が利用している介護サービスのメニューは、以下の通りである。
訪問看護; W医療法人。母の主治医がよく利用しており、浜松市で長く療養型病床群や老人保健施設を経営し、定評がある。地理的な制約もあり、看護師さんは比較的年輩の人が多いが、母にとっては若い看護師さんよりも合っているようだ。1月末の時点では摂食不良を受け、悪化していた複合的疾患の看護が主であったため、毎週一回依頼していたが、いまは疾患のほうが軽快し、測定・観察とリハビリ指導が主になり、ショートステイとの絡みもあるので、月2~3回、および緊急時利用となっている。
福祉用具貸与・購入; Y株式会社。静岡市に本拠があり、全国展開している大手で、365日稼働しているのが最大の利点。1月末時点では看取り騒動のさ中だったため、当座の自立支援ベッドをレンタルした上で、ポータブルトイレを購入。危機を脱した時点で、保険適用の特殊寝台と褥瘡予防マットに切り替え、移動の便宜のため車いすをレンタルした。本人の回復に伴い、褥瘡予防マットをやめてベッドの付属品マットレスに切り替えた。
ホームヘルプ; A株式会社。浜松市に本拠があり、昔は「看護婦・家政婦紹介所」であった。市とその周辺地域に展開するローカルな企業であるが、社長は国の審議会等に参加したこともあり、意欲的な取り組みで知られている。同社の本拠地が自宅から遠くないので、人員の確保を信頼してケアを依頼。母のADLが低下していたときには、私が不在の日に午前、昼過ぎ、夕刻と3回入ってもらっていた。母の状態安定に伴い、昼過ぎの時間を少し早めてもらい、午前の部を終了、いまは一日2回が原則である。昼過ぎには昼食の準備と摂食・移動の見守り、口腔ケア、夕刻には水分補給と清拭や排泄の後始末等をしてもらっている。
ショートステイ; S社会福祉法人。浜松市の老舗施設で、私が33年前の学生時代、泊まりを兼ねて丸2日間実習させてもらった施設である(いまは区画整理による建て替えで、当時の建物は残っていない)。母が利用させてもらうことになったのも、何かのご縁であろう。母も最初は利用に抵抗があったようだが、次第に慣れて満足度も高いので、5日間×月2回を原則として、所用があるときや休息したいときに依頼している。
このような組み合わせで、介護サービスの力を借りながら、母にはなるべく家で過ごさせてやろうと思っている。本人がそう希望している以上、自分自身が可能な限り、それに沿ってやるのが最善だと考えている。
そして、これらの提供体制が整ったことにより、私の居宅介護支援業務も本来の形に復しており、新規ケアマネジメントの受任も再開している。また、ご要望があれば研修や企画の講師として県内外へ出講することも可能になっているので、ご検討されたい。こんどは従前からのいくつかのテーマに加えて、「ケアマネジャーやサービス提供者が見落としがちな介護者の心理」のテーマでも講話ができるので(笑)。
※ 母の親戚や友人の方がこのエントリーをご覧になっても、私に無断で母を訪問することは絶対にしないでください。自宅には「有限会社ジョアン」の書庫等があるため、ホームセキュリティを操作させてあります。したがって、私の不在中、不用意に敷地内に入った方は、映像に撮られたり通報されたりする可能性があります。また、母自身も気疲れする性分なので、会いたい方を選別しています。なにとぞご理解ください。
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