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2019年3月12日 (火)

人に向き合う仕事で、「身の危険」は当たり前だ!

千葉県野田市で、小学四年生の女の子が、父親からの度重なる暴力により命を落とす、痛ましい事件があった。

この事件で最も大きな問題とされているのが、市の教育委員会の対応である。

学校では「ひみつをまもりますので、しょうじきにこたえてください」との但し書きのあるアンケートを、子どもたちに配付した。女の子はその言葉に勇気を得て、「お父さんにぼう力を受けています」と記入して提出した。

ところが、怒鳴り込んできた父親の威圧的な態度に恐れをなした市教委の担当者は、このアンケートを見せてしまった。これを見た父親がどれだけ激昂して暴力がエスカレートしたことか。想像できないほうがおかしい。

その言い訳が笑える。

「父親から、訴訟を起こすなどと威圧的な態度を取られて恐怖を覚えた」(要旨)

はあっ???

バカバカしくて相手にする気にならない気分だ。過激な逸脱行為に対する応接も心得ていなかったのか? 市教委はそんなときの対応マニュアルも用意していなかったのか? マニュアルがあったとしたら、担当者はその手順に目を通してさえいなかったのか?

行政機関として粛々とことを進めたのにもかかわらず、相手の言動が犯罪に該当するレベルまで至ったのならば、警察に通報すれば良いだけの話だ。悩むことはない。

この市教委の対応に擁護論もあることを、私は百も承知だ。各教委にスクールロイヤーなどの法律専門家を設置すべしと。原則論だけ振りかざせば、それは確かにその通りかも知れない。

だが、その要請に対応できる弁護士がどれだけ確保できるのか? 教育関係に特化した分野に該博な弁護士が、そんなにたくさん存在するのか?

そもそも教育委員会は行政の公的機関なのだ。なのに自治体の顧問弁護士(すべての自治体が顧問弁護士と契約しているわけではないが...)とは別に、さらに法律の専門家を頼みましょう、なんてことになったら、どれだけ手厚い話になるのか?

そんなことを言っていたら、民間はどうなるのか? 顧問弁護士など依頼できる余裕がない零細事業所に対して、行政は危険な仕事をどんどん割り当ててくる。教育のみならず、介護、福祉、どの業界でも、それが現実だ。

私は「人と向き合う」仕事に従事する立場として、開業する前も、開業してからも、身の危険を感じたことは何度もあった。刃物を振り回した人、「俺は何人殺すかわからんぞ」と周囲を脅かしていた人、私の側に全く責がない事案について延々と非難攻撃を繰り返す人などを相手に、修羅場も経験してきた。中には介護者がそんな人物だと知りながら、行政がわざわざ私に振ってきた利用者さんの事案もあった。

しかし、私はこれまでのところ、このような逸脱行為に関して警察に相談したことはない(現在進行中で、弁護士の先生に相談するつもりの事案が一件ある。と言っても民事事案だ)。誰に相談しようが、自分自身が向き合わなければならないのだから、いよいよ急迫するまでは自助努力で解決を探ろうとしてきた。

プロフェッショナルならそうあるべきなのだ。良い意味で公権力と協働するのは大切だが、安易に公権力に依存してはいけない。

 

人に向き合う仕事をする以上、「身の危険」は当たり前だ。日本は法治国家である以上、私たちは法律に守られている。過激な逸脱行為をやめない相手に対しては毅然とした態度で応酬し、自分の力で解決の道を探るべきなのだ。それでも抑止できない場合は個人、個々の機関の対応能力を超えているのだから、そこではじめて警察に相談したり、状況次第で弁護士に法律的な対応を依頼したりすれば良い。

野田市教委の担当者は、公の場に身を置く者としての矜持もなく、生徒との約束を破り、彼女を死に至らしめる最大の原因を作った。信頼していた教育者に裏切られた女の子の絶望は、いかほどのものだっただろうか?

しかし、この担当者ばかりではないだろう。行政職などの公的機関で、安定した地位にあぐらをかいていて、いざ不測の事態が起こると、「身の危険」の回避に汲々とする自称プロフェッショナル=専門職は、地域や業種を問わず、少なからぬ数で存在する。

その水準の振る舞いしかできない恥知らずは、プロフェッショナルなどやめてしまえ!!!

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