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2020年4月15日 (水)

新型コロナ(2)-蔓延はどのように経過したのか?

前回より続く)

ここ10日余りの間、自分自身の主任介護支援専門員更新研修受講の書類準備、そして主・キリストの復活に際しての黙想(毎年行っている主日のミサは、洗礼式に臨む人など限られた人数のみとなり、私たちは参列できなかったので、自宅で霊的な本を読んだり、映画を見たりしながら黙想した)と、多用であったため、エントリーが空いてしまった。

新型コロナウイルスの蔓延に関しては、現在進行中の事案でもあり、何回かに分けて述べていくつもりである。

今回は、感染がどのように広がったかをまとめてみたい。すでに皆さんにはご存知のことだが、いま世界で起きている現実を「おさらい」の意味で整理してみよう。

このウイルスは中国の武漢で昨年11月に発見され、12月上旬にはこの病原体により肺炎になった患者が出た。野生動物から海鮮市場を介して感染した説が有力であるが、異説も存在するので、正確な事情は判明していない。中国政府がWHOに報告したのは12月31日であり、すでに大幅な初動の遅れがあったが、年が明けて1月7日に「新型コロナウイルス」であると特定されたころには、武漢市全体、さらに中国全土へと、瞬く間に蔓延した(なお、中国の国際的な責任についてはさまざまな意見があるが、それについては改めて論じたいと思うので、ここでは割愛する)。

そして、1月中旬にはアジア各地で、下旬には欧米各地で感染者が発見され、その強い感染力によって世界中に拡散、2月中旬には事実上のパンデミック(=世界的流行)状態になった(WHO=国際保健機関がパンデミックと認めたのは3月11日)。欧州ではイタリアやスペインをはじめ、いくつもの国で感染爆発に歯止めがかからず、医療崩壊を来たした。また、それほどでなくても、死者の割合が多い国々を中心に、罰則を伴う外出制限を国民に課さざるを得なくなった。米国でもニュー‐ヨーク州を中心に事態は深刻化し、医療崩壊が起きている。他方で、火元の中国では、感染拡大が緩和したと報じられ、(いまのところ)爆発に至る状況は回避されている。昨4月14日現在、世界全体の感染者数は190万人超、死者は12万人超である。

日本では、1月16日に初の感染者(滞在中の中国国民)が確認され、その後何人かの感染を経て、政府が1月27日には指定感染症と定めた。2月には横浜に入港したクルーズ船「ダンヤモンド‐プリンセス」の船内での集団感染が判明、厚生労働省が対応に追われた。船から降りた元乗客も含め、さまざまな媒体を経由して感染が全国各地へ広がりを見せる2月下旬、政府は公立学校の一斉休校を要請するなど、感染爆発の回避を図り、3月中旬には一時、感染拡大が緩慢になった。しかし、3月20日以降の三連休の人出を契機に、月末に至って再び蔓延が起こり、感染者数が連日最多数を更新する事態となった。そこで、4月7日には政府が7都府県を対象とした緊急事態宣言を発し、国民には各自治体を通して、不要不急の外出やイベントの自粛、在宅勤務の促進、人が集まる店舗の休業等を要請するに至っている。4月14日時点で、感染が確定した症例の人数は8,000人超、亡くなった人数は162人である。

それでは、今後、社会で感染拡大を予防するために、私たちがどう行動すべきかを考えてみたい。

次回へ続く)

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