飲食店がんばれ!
このところ、「新しい生活様式」を実践していることもあり、外食の回数がかなり減った。テイクアウトやワインの家飲みは相変わらずなのだが、お昼をインスタントラーメン(定休日)やお惣菜パン(営業日)で済ませることが増えたので、飲食に掛ける費用は少し節約できた。その反面、外で食べる楽しみが減り、何となく欲求不満のようなものを感じていた。
さて、私は営業日に浜松市北区方面へ行くことは珍しいのだが、一昨日の昼食では久しぶりに、以前何度か食べに行ったことがある「ステーキのあさくま・三方原店」まで足を延ばした。店舗に関係のある知人から、期間限定の割引クーポンをいただいたので、プチ贅沢をと思い立ったのだ。
13時過ぎに入る。幹線沿いなので、普段は平日のこの時間でも結構客が多く、賑わうのだが、新型コロナの影響で県外ナンバーの車が大幅に減ったこともあり、店内はかなり空(す)いていた。
夏のランチは胃腸に負荷をかけないように気を付けているので、比較的軽めのプレーン‐チキンを注文。
ご飯と野菜類はサラダバーへ取りに行く。感染対策として、客ごとにトングが配付され共用はせず、マスク・手袋を着けてから(客が多い時間帯には店員が案内するとのこと)好きなものを取り分けて選ぶ。トング画像の左側はトマト‐ガーリックご飯。以前は白飯以外に雑穀米があったが、いまは変更したようだ。
ドリンクバーも同様。手袋着用は表示されていなかったが、ジュース類の機械の横にアルコール液が備えてあった。ボタン(不特定多数の人が触れる場所)を押した後、飲み物が出ている間に手指を消毒するのに具合が良い。
仕事も過密ではない日だったので、ゆったりと食事を楽しむことができた。
飲食店に逆風が吹いているいま、過剰な自粛が経済を破滅させると警鐘を鳴らす論者も多い。実際、大部分の店では厳しい予算の中から捻出して、可能な範囲の感染予防策を採っている。問題はむしろ、自分が「万一」潜伏期間や無症状であるかも知れない可能性を認識せず、「感染源制御」のためのマスクも着用しなかったり、むやみに人の口に入るものに触れたり、近い距離でしゃべりまくったりする客の側にあるのではないか。
一部にいい加減な飲食店はあるだろうし、そこがクラスターになる危険性は多く潜んでいるから、公的機関や業界団体等による指導が必要なことは言うまでもない。しかし、しっかり対策を採っていたはずの飲食店からもクラスターが発生している。サービスを提供する側に100%を求めてしまうと、どの業界でも仕事は何も進まないのだ。サービスの受益者側も、「客」としての倫理に沿った行動を心掛けなければならないだろう。
「自粛」とは本来、「自ら」適切な対策(うつさない・うつされない)を十分に講じた上で、「粛々」と社会活動を続けることだと、私は考えている。行き過ぎた自粛軽視・経済偏重の論調(たとえば堀江貴文氏のツイートなど)には賛成できない点も多いが、他方、長い歴史の中でウイルスと共存してきた人間が、新型コロナのために人間らしい生活ができなくなってしまうとしたら、望ましいことではない。それぞれの業界で注目されている取り組み(たとえば松本幸四郎氏らの八月花形歌舞伎など)のように、工夫次第で可能なことはいくらでもあるのだから。
「食」の楽しみに潤いを与え続けてもらうために、「飲食店がんばれ!」とエールを送り続けたい。
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