数字の「6」を嫌う理由
人間、誰しも、脳裏に焼き付いている幼少時の風景があるものだ。
私が幼稚園に入園して間もない4歳のとき、6月の初め、麻疹(はしか)に罹って熱を出したので、かかりつけ医でペニシリンを注射してもらったところ、全身に薬疹が出てしまった。両親はそのときまで、私が薬物アレルギーであることに気が付かなかったのだ。
熱は次第に退いたが、薬疹はなかなか治まらなかった。私が醜くなった自分の顔を見たくないと泣きじゃくったので、母が鏡台に布を掛けてくれた。幼稚園へ行くのが嫌で、月末まで20日余り休んでしまった。
それ以来、6月が嫌いになり、さらには「6」が最も嫌いな数字になった。
最近は新幹線で空席があると「6A」や「6E」に座ったり、訪問先で脱いだ靴をわざわざ靴箱の六番目に入れたり、何とか克服しようと努力しているのだが、心に染み着いた嫌悪感はなかなか拭い去ることができないものだ。
表計算でも空白が六段生じると、わざわざ一段加えるか削るかして、「6」を回避している。
ただでさえ、6月は梅雨のため気持ちが晴れない日が多い月である。そこに加えて、私の場合は幼少時のネガティヴな体験が影を落として、一層この月が嫌いになってしまった。
このところ、入院したり入所したりする利用者さんが多く、対応に追われている。これも「6月」の相性の悪さがもたらしているのかな? などと考えてしまう。
とは言うものの、特効の解決方法が見つかるわけでもない。これはこれで自分が背負ってしまったものなのだから、上手に付き合いながら人生を過ごしていくしかないか、と割り切ることにしよう。
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