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2024年4月

2024年4月17日 (水)

少年少女をいじめてそんなに楽しいのか?

もう十年以上も前のこと。ネットで検索していたら、いくつかの自治体に「児童虐待マニュアル」なる文書が存在することが判明し、失笑したことがある。

もちろん、これらは「児童虐待防止マニュアル」を誤って省略してしまったものだろうから、当該自治体が「地元の憎たらしいガキをボコボコにしてやろう」と意図したものでは全くない。

しかし、複数の場で心ない大人たちが、ネットのコメント欄で十五歳ぐらいの児童を叩いているのを見ると、ホンモノの「児童虐待マニュアル」が存在するのだろうか? と疑いたくなる。

かつて「不登校ユーチューバー」として知られた「ゆたぼん」君が、先日、高校を受験して不合格だったことを公表した。

「ゆたぼん」君と言えば、不登校時代は父親の教育方針に合わせてパフォーマンスをしている感が強く、ユーチューブの動画に対してアンチは多かった。確かに、小学校の卒業証書を破り捨てる動画などは、私自身も好きではないが、父親と行動を共にすることが多かったので、その影響も強かったと推察される。その後、父親と距離を置くことを宣言して、Xなどで主体的な発信を始めたことにより、世間からの好感度が増した。今回の不合格について、当人は落胆するも次は高卒認定試験を目指すとしている。

ネットでの反応は、多くは好意的なコメントであり(父親に対してはみな批判的だが)、これを貴重な経験として成長してほしい、という方向性の意見が主流であったが、少数ながら彼を誹謗中傷するコメントがあった。特に私が記憶している、彼を世間の見せしめであるかのように評したコメント(例;「好き勝手なことをしていたから失敗する。みんなが反面教師にする好例だ」)などは常軌を逸している。彼は十五歳の少年であり、多感な年代だ。せっかく新たな気持ちで体勢を立て直そうとしている矢先に、攻撃的なコメント(彼の将来を思って冷静に評した厳しいコメントとは異なる)を投げ付ければ、再起を志す当人の心を傷付けるだけだ。「ゆたぼん」君が登場するだけで叩きたくてうずうずしている大人がいるとしたら、その人のほうがずっと幼稚であろう。

別の例も掲げる。

囲碁の小学生棋士としてデビューして、一躍令名を挙げた仲邑菫三段が、より囲碁に集中できる環境を求めて、日本棋界を離れ、韓国棋界に身を投じて棋戦に出場することになった。小学生時代に韓国へ行き来して囲碁を学んでいた時期があるとは言え、十五歳で外国のプロに交じって切磋琢磨するのは、たいへん重い決断であると言っていい。

この決断に対して、コメントの大部分は仲邑三段を応援するものだったが、一部からケチが付いた。彼女を嘲笑したり揶揄したりするコメントが散見されたのだ。その多くは、国際的な囲碁棋界のことを知りもしないのに、特定の国が絡むだけで攻撃したくなる人ではないかと思われる。中には読むに堪えない表現のコメント(例;「韓国行って整形やってこい」)もあったと記憶している。その言葉を投げ付けられる相手が、十五歳の多感な少女であることを理解しているのだろうか?

二つの例を挙げたが、どちらも未成熟な児童に対する「いじめ」としか言いようがない。私自身は子育ても孫育てもした経験がないが、これらの「言葉の暴力」の横行を目にすると、自分の身内が攻撃されたかのように、とても悲しい。

これほど少子化が深刻になっているのにもかかわらず、醜い「児童虐待」がネット上で平然と行われる状態は、日本のネット社会の民度をそのまま表している。これから成長していく少年少女たちに対して、私たちは日頃から、〔節度を保った厳しさを交えつつ、〕温かい目で見守っていきたいものだ。

(※文中、私の記憶として述べたコメントの文章は大意であり、一言一句そのままだったかは確認していませんので、お断りしておきます)

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